菅首相の訪米は国民に誤ったメッセージを送ることにならないか

菅首相は明日から18日まで訪米する。明後日にバイデン大統領と会談し、菅首相がバイデン氏と対面で会談する初めての首脳になる。

強固な日米関係を広く世界に発信する意義は大きい。首脳同士の個人的な信頼関係を築く貴重な機会にもなる。


しかし、タイミングが最悪である。


昨日は大阪で過去最多1099人の感染者を確認した。兵庫も過去最多の391人だ。両府県はステージ４の指標を超え、今すぐに緊急事態宣言を出すべきレベルになっている。

愛知でも168人の感染が確認され、まん延防止等重点措置の適用を国に要請すると表明した。


緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の適用を決めねばならない重要な時に、菅首相が日本を離れる。その間、首相の代理として官房長官がコロナ対策本部会合を開くことになるが、これでは国民に危機感が伝わってこない。

首相の訪米がニュースで流れると「首相は訪米を優先したのだから、コロナはまだ深刻な状況ではないのだろう」という印象を国民に与えかねない。大阪では変異株により専門家の想定を超えるスピードで感染が拡大しているのに、緊急事態宣言も出さずに首相が訪米してしまうと「まだ大丈夫だ」というメッセージを国民に送ってしまうだろう。


訪米を中止しろとは言わないが、国民に誤ったメッセージを送らないように菅首相は最大限配慮しなければならない。




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