内閣官房参与が突然の辞任！元農水大臣の贈収賄事件に発展するか

“政治とカネ”の問題が次々に明るみになり、来年１月の通常国会は波乱含みだ。

昨日、菅内閣の内閣官房参与を務める西川公也元農水大臣が、参与を辞任した。西川氏は鶏卵生産会社「アキタフーズ」からクルーズ船による接待を受けるなど親密な関係が報じられている。突然の参与辞任は、これが原因ではないかと指摘されている。


アキタフーズといえば、元農水大臣の吉川貴盛衆院議員に現金500万円を提供した疑惑で東京地検特捜部が捜査している。贈収賄事件に発展するのではないか、とささやかれている。


アキタフーズの元代表は鶏卵業界のリーダーであり、吉川氏を含む政治家に鶏卵業界の実情を訴えていた。業界全体の利益を図るために、元代表は当時農水大臣であった吉川氏に現金500万円を提供したのではないだろうか。そうであれば、贈収賄にならないだろうか？

贈収賄というには、吉川氏に鶏卵業界に便宜を図れるような“職務権限”がなければならない。吉川氏は当時農水大臣であり、その職務権限はかなり広い。鶏卵業界に便宜を図れるような様々な決定権があったことは間違いない。


ただ問題は、仮に吉川氏が鶏卵業界に便宜を図っていたとしても、それが元代表の現金提供の“見返り”と認定できるか、である。業界全体の便宜では、元代表のアキタフーズの個別的な利益に直結しないため、見返りと認定するのは難しいかもしれない。贈収賄で立件するにはハードルが高く、特捜部は、この点を含めて慎重に捜査していると思われる。


“政治とカネ”の問題は、国民の政治不信を招く最大の要因だ。疑惑をもたれた政治家は、自ら説明すべきであるが、吉川氏は捜査報道が出たとたんに不整脈で入院した。吉川氏といい、突然に参与を辞任した西川氏といい、説明責任を果たさないつもりでいるのだろうか。そうであれば、二人とも大臣経験者であるのに情けない。




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