トランプ氏の法廷闘争は「選挙人算定法が有効か？」が山場になるかもしれない：国際弁護士ヒロ　癒しの“法務室”カフェ：SSブログ

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トランプ氏の法廷闘争は「選挙人算定法が有効か？」が山場になるかもしれない　[アメリカ法] [編集]

トランプ氏は大統領選の敗北を認めず、法廷で徹底抗戦する構えだ。

バイデン次期大統領を勝利に導いたペンシルベニア州では、トランプ陣営がバイデン氏の勝利が確定しないよう、緊急の差し止め命令を裁判所に求めている。

選挙に不正があるならば正さなければならない。候補者にはその権利がある。

しかし、訴訟はきちんとした証拠がなければならない。権利の行使とはいえ、混乱を不当に引き延ばすのは許されない。

トランプ氏は１年前から多数の弁護士を確保し、選挙後の法廷闘争に備えていた。選挙の不正を主張するならば、弁護士はその証拠を集めていたはずだ。それなのに、きちんと証拠を裁判所に提出できず、これまでの裁判はほとんど敗訴している。トランプ陣営の法廷戦略に手詰まり感がある。

だからであろうか、突如、司法長官が全米の連邦検察官に対し、大統領選で不正があったか捜査するよう指示した。この指示は“禁じ手”である。選挙に関するルールは州法で定められているので、選挙違反の捜査をするかどうかは各州に委ねられている。司法省と連邦検察官は選挙結果に関わらないというのが長年の伝統だ。この伝統を覆してでも連邦検察官に選挙違反の捜査を指示したのは、トランプ陣営の強い焦りを浮き彫りにしている。

ただ、トランプ氏の狙いは、裁判に勝つことではなく、裁判を長期化させることにあるのかもしれない。12月8日までにペンシルベニアの選挙結果が確定しなければ、同州の議会が最終的に選挙結果を決めることになる。現在、ペンシルベニアの州議会は共和党が過半数を占めている。州議会の決定に持ち込めば、トランプ氏の大逆転という可能性が出てくる。

同様の事態は、激戦州のウィスコンシン、ミシガン、ジョージアでも起こりうる。これらの州では共和党が州議会の過半数を占めているからだ。

このような“州議会による決定”を認めている法律が連邦法の「選挙人算定法」である。しかし、この法律は1887年に制定された非常に古い法律であり、条文の内容があいまいである。同法によって“州議会による決定”が行われたことは過去に一度もない。果たして、この古い法律が現在も適用されるか、適用されるにしても法律の内容が明確でなく、どのように解釈すべきか、見解が分かれている。さらには、「選挙人算定法は合衆国憲法に違反し、無効だ」という考え方もある。

2000年のブッシュ対ゴアの大統領選でも法廷闘争になり、共和党側は「選挙人算定法により州議会で決定したらいいのではないか」と検討したことがあった。今回もトランプ陣営は選挙人算定法の適用を持ち出してくるかもしれない。

そうなると、選挙人算定法の合憲性や法解釈をめぐって共和党側と民主党側で熾烈な法廷闘争になるだろう。もしかしたら、これこそが法廷闘争の“本丸”になるかもしれない。

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むさし国際法律事務所のカンボジア・オフィスは、プノンペンにあるカンボジア人弁護士事務所“Vinick & Associates”と連携して法律業務を行っています。

これまで多数のカンボジア進出の案件を扱い、成功を収めてきました。会社設立、QIP申請、NGO登録、土地賃貸借、不動産登記、担保権設定、労務管理、契約書作成、企業買収（M&A）、知的財産保護、マイクロファイナンス、債権回収、紛争処理など様々です。カンボジア政府の法律顧問として政府の内情にも詳しいので、お困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。

むさし国際法律事務所
代表弁護士　清原　博

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